沖縄赤瓦

窯業系材料等

沖縄の赤瓦は、琉球王朝時代に首里城を始め士族の間で使われ、明治時代に一般民家にも普及しました。沖縄の土で作られた赤瓦と、白漆喰の織りなすコントラストは沖縄らしい風景の代名詞となっています。また、赤瓦素材はシーサーや屋敷囲いなどにも広く活用されています。

沖縄赤瓦を知る

沖縄赤瓦のつくり方

沖縄赤瓦は、黒色の泥岩(クチャ80%)、赤土20%の割合で配合し練り混ぜ、しばらく寝かせた粘土を原料として使用します。その後、コシの出た粘土をプレス機で押し出し成型し、乾燥させた瓦はガス釜に入れ、1030℃~1050℃の熱で数日間焼きます。その後、火を消した釜の中で除々に冷まして完成させます。

イメージ:自然海岸

イメージ:自然海岸

さまざまな沖縄の瓦

沖縄の瓦には大きく分けて「在来瓦」と「改良瓦」があります。

「在来瓦」は古来からある瓦で、雌瓦(ミーガーラ)の上に雄瓦(ウーガーラー)を載せ、その継目を白色の漆喰で塗り固めるのが特徴です。「改良瓦」は赤瓦の雄瓦と雌瓦を一体化させたもので、RC住宅などの屋根にも使われています。その他、セメントで作られた「セメント瓦」も戦後多く作られました。

イメージ:自然海岸

瓦屋根で涼しく

写真:屋上緑化モデル庭園

 

沖縄では夏の厳しい日差しにより室内温度が上昇しますが、屋根に瓦を葺くことで遮熱効果が期待できます。

コンクリート屋根のみの場合と赤瓦屋根を比較すると、夏季の室内温度が約4℃下がり、涼しくなるという実験結果があります。