糸満市立米須小学校(平成25年度)

米須のじまんを見つけよう!

学習のねらい
  • 地域の風景の良さや特徴を知る。
  • 地図を使ってまちを歩く、見つけたものを地図に描くなど、授業での地図学習を生かす。
  • 地域で活動する人々と交流する。
学習活動

夏休み中の1日を使った特別授業の形をとった。事前に子どもたちで相談して決めたテーマに沿ってまちあるきを行い、それをマップ化して発表する。
【H25.8.8午前】各グループそれぞれのテーマでまちあるき。

  • シーサーを探せ
  • くらべてみよう今と昔の米須
  • 米須グスクのひみつ
  • 米須のお店
準備品
  • 地図(白図+テーマに応じた資料)
  • カメラ(グループごと1台)
  • 模造紙、ふせん紙、マーカー・はさみ・のり
  • 麦茶(※各自お弁当を持参)
実施体制
  • 授業実施/米須小学校
  • 事業主体/沖縄県土木建築部都市計画・モノレール課
  • 協力/糸満市建設部都市計画課
  • 企画・進行/景観整備機構(NPO沖縄の風景を愛さする会)
  • 講師協力/米須自治会 米須農村再生発見事業世話役会

学習の流れ

学習の流れ(前半)

開始

  • 米須小学校
場所
  • 米須公民館
概要
  • 実施者(NPO)から、今日の学習活動についての説明を聞く。
児童の反応
  • 事前の校内学習があり、今日の活動やグループごとのテーマをしっかり理解できていた

講話(20分)

  • 米須小学校
場所 米須公民館
概要
  • 地域でまちづくり活動を実践している米須自治会、米須農村再生発見事業世話役会会長比嘉氏から、米須のよさや「米須まるごと博物館」活動について聞く。
児童の反応
  • よく聞いていたが、やや話が高度で後半落ち着きに欠けたところも見られた。

オリエンテーション(5分)

場所 米須公民館
概要
  • 担任の先生から注意事項を聞く。また地図学習の復習をする。
児童の反応
  • よく話を聞いていた。

まちあるき(100分)

  • 米須小学校
場所 集落内
概要
  • 各グループには講師のほか、誘導・安全確保・記録のためのスタッフがつき、それぞれの講師が設定した集落内のコースをあるく。
児童の反応
  • 「グスクをあるくのはたいへんだったけど、いろいろ知れて楽しかった」「みんなとしらべきれてとっても楽しかった」

今・むかし班のまちあるき

昔の航空写真から見た昔と今の集落を重ね、変わらないところと変わったところを確認してから、まち歩きに出発した。少し難しいテーマだったが、ふだん馴染んだ集落の風景を前に、講師の語る昔の風景を想像した。また「今の風景」の良いところをたくさん見つけてきた。

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グスク班のまちあるき

グスク内は古い石垣が草木に覆われており、子供たちは探検気分であるいていた。グスクの上からは集落を一望でき、見晴らしが良く、グスク内を奥に進むと小学校裏門につながっているのを発見し、グスクの歴史やひみつを知り、がぜん親しみを覚えた。

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お店班のまちあるき

集落内にはそれほどお店は多くない、と思っていたら、ここもあそこも以前はお店だったと分かり、驚いていた。賑わう集落の様子を想像した。
また開業中のお店を訪ねていろいろなことを教えてもらい「住みやすい米須」を実感。

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学習の流れ(後半)

マップづくり(120分)

  • 米須小学校
場所
  • 公民館
概要
  • 昼休みを挟み、グループごとにマップづくり。
  • 一緒に回った講師・スタッフからの助言ももらいながら、地図にルートや学んだことを書き込んだり、写真を貼り仕上げる。
児童の反応
  • 写真を切り抜く、ルートを書き込むなど、それぞれ手分けしながら積極的に作業を楽しんでいる様子が見られた。

発表(40分)

  • 米須小学校
場所 公民館
概要
  • 各グループが全員にむけて発表。クイズを交えたり一人ずつ感想を述べたりと、グループそれぞれ個性豊かな発表となった。
児童の反応
  • お互いの発表に興味をもって聞いていた。

ふりかえり(10分)

場所 公民館
概要
  • 1日の学習の講評後、各自ふりかえりシートを記入して解散。
児童の反応
  • 1日がかりのまちあるきや作業、発表をやり遂げて満足していた。

糸満市風景づくりシンポジウムでの発表(12月15日)

  • 米須小学校
場所 糸満市農村環境改善センター
概要
  • 糸満市の風景シンポジウムで、自分たちが見つけた“米須のじまん”を全員で発表。
児童の反応
  • 12月までの間に、見つけたことを筋立ててまとめ、総合学習の一環である「伝えること」も学んだ。

児童の作品 (一部掲載)

児童の作品

先生の声

実施にあたり工夫した点・苦労した点

  • 発見したシーサーの位置を地図に書き込み、さらにメンバーそれぞれの「No.1シーサー」を紹介した。
  • 身の回りの風景から、調べてみたい題材を児童に決めさせ、4つのグループに分かれて探検学習をさせることで、意欲を持って活動させることができた。
  • デジタルカメラを活用することで、児童一人ひとりに写真を撮る機会を与えることができた。
  • 休日に地域探検を実施したため、時間の調整や保護者への連絡に苦労を感じた。

児童の反応

米須のまちの風景について関心を深め、探検を通して身近な集落(風景)のよさを発見することができ、意欲的に活動することができた。

教師として得られた点

米須の風景や昔の歴史的背景について理解が深まり、米須のまちを知ることができた。