令和元年度 風景学習
令和元年度は、浦添市立前田小学校の3年生を対象として総合的な学習時間(ふるさと学習)を中心に「風景学習」を組み入れ、地域の再発見から「前田の自まんを伝えあう」学習が取り組まれております。
都市モノレールが延長し周辺状況が変化していく中で、前田地域の伝統やワカリジーなど歴史資産、モノレール車窓からの風景、まちなみの今昔について目を向け、児童の自主的な学びや気づきを大切にして、学校と地域コミュニティ、浦添市、NPO等が連携して取り組む風景学習のプログラムが展開されました。
児童においては「地域に大切に残された伝統を今後も守りたい」「前田の自まんをもっと知らせたい」「地域を汚さないようにしたい」「前田にモノレールとワカリジーもあってすごいなぁ」など、自分たちのまちとして前田地域に対する愛着や誇りが芽生えており、また、先生がたの熱心な取り組みにより、保護者や地域住民など周りの大人達も、児童と一緒に学習する過程で地域の魅力を再認識する機会となりました。
今後も、これまでの取り組みをモデルとして学校や地域との連携体制を深め、地域に根ざし個性に富んだ学習活動が県内の小学校へ広く普及するよう、風景学習の取組みを進めてまいります。
前田小学校(令和元年度)
前田の自まんを伝え合おう
学習のねらい |
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学習活動 |
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準備品 |
<探検学習等>
<学習参考資料の提供(NPO、景観行政)>
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実施体制 |
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学習の流れ
R1/5~7月【市域学習】(12h)
概要 |
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【オリエンテーション等】
概要 |
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【事前学習】9/25(1h)、10/2(1h)
場所 |
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概要 |
【自治会長講話】2学年の学習よりも地域の方々の思いや知恵に学び前田の良さを深く広く見つけることを意識づける。
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R1/10/3【まち歩き】まち探検(4h) 地域の宝さがし〜前田の自まんを伝えよう〜
場所 |
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概要 |
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児童の 反応 |
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【振り返り】後日(1h)
場所 |
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概要 |
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R1/11/7【モノレールから前田の風景を感じる】【ワカリジーを歩く】(3h)
R1/11/8・11【新聞制作】(2h)
グスク丘陵と分かれ立つ
ワカリジー(巨岩)を探求する
場所 |
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概要 |
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児童の 反応 |
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R1/11〜12月【課題設定と調べ学習】
場所 |
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概要 |
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R2/1月【制作会・発表準備活動】(3h)
R2/1/14【リハーサル】(1h)
R2/1/15【発表会】(2h)※授業参観日
場所 |
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概要 |
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児童の 反応 |
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R2/2月
場所 |
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概要 |
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児童の作品 (一部掲載)
伝統や古い井戸等が残る前田地域の良さやまちの魅力を再発見しようとゲストと探検したり、モノレール車窓から風景を捉えたりした。自らの気づきを振り返りテーマ別にグループ学習を進めて「前田じまん」を工夫してまとめた。
先生の声
実施にあたり苦労した点
- 児童の意識づけで、学習の目的である地域への愛着とこれからも大切にしていこうという気持ちにつなげていくための「手立て」を考えるのが大変であった。
- 調べ学習の際、言葉や意味が3年生の段階では難しいことがあり、教師の補足説明が必要であった。
- 数少ない資料の中で、紙芝居形式にして、それぞれの絵に対する説明を詳しく書きまとめる活動は難しいようであった。
- 取りまとめや発表練習の時間確保が必要だった。
工夫した点
- 社会科の浦添市学習と関連させて自分が住んでいる前田地域の特徴や伝統文化に気づかせるカリキュラムマネジメントに取り組んだ。
- 昨年度の課題から今年度は、実際にワカリジーまで歩き観察した。また、モノレールに乗りまちを眺望し、市の3駅周辺を歩き様子を知ることで、今後も発展し続ける浦添市のことを深めることができた。
- まとめる作業では、絵や文での表現の方法を児童の個性に合わせて活動ができたことで、意欲的に取り組む子が多かったと思う。
- 授業参観日に保護者や地域の方々に向けて発表会を行ったことで、感想や助言を頂くことができた。
- これからも開発が進む中、地域の文化財をどう残していくか、自分事として意識させながら「現在」「過去」「未来」で考えさせた。
教師として得られた点
- 地域の方々やNPO、沖縄県、浦添市と一体となって学習することで、広い視野で取り組み、児童の知識・理解を深めさせることができた。学校だけではできない活動もできた。教師自身も勉強になった。
- 教科書や資料だけの通り一遍の学習に留まらず、地域を見て歩き、また地域の方々の生の声を聞くなど、地域の方々の想いを感じとる(活動を行う)ことができたと思う。
- 日頃何気なく通っていた井戸の道周辺を「これから汚さないようにしたい」という意見から地域に対する愛着が芽生えたのを確信できた。
- 地域に住む方と交流を持つ機会が増え、つながりが持てたことが良かった。
児童の反応
- 昔から大切にされてきたものや歴史を知ることができた。石川仁孝さんの話を聞いてもっと調べたいという想いが高まった。
- 身近な地域に多くの文化遺産・伝統文化が残されていることに気づき、地域の想いを尊重し大切にしたいという気持ちを持つことができた。前田は自慢できる町であり、その文化遺産を守りつつ、自分たちが前田を住みやすい地域にしていこうという気持ちが芽生えている様子が見られる。
保護者の感想
- 「子ども達の発表を聞いて前田のことがよくわかった。今まで気づかなかった地域の宝物に気づかされ前田を誇りに感じた」「風景が違って見えてきた、前田を散歩してみようと思う」「これから子ども達の前田の文化財や伝統行事を一緒に守っていきたいと思う」など、地域を再認識する声が上がった。