壷屋地区(那覇市)
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~祭りを活かした景観啓発活動、手づくり壺屋焼ランプシェードによる「壺屋灯りの道づくり」、共同井戸の修繕・美化活動~
地区の概要
戦後の復興は壺屋の焼き物市を中心に始まりました。
壺屋地区は那覇市の中心地に位置し、国際通りに近接して本県の都市観光の一翼を担っている地区です。
琉球王府が三箇所の窯業場(壺屋)を一箇所に統合し窯業振興を図って以来、今日まで陶器の一大生産地として全国に知られた地区となっています。
戦火を免れた国指定重要文化財の新垣家や登り窯、石垣、すーじ小(路地)、木造赤瓦民家などが多く残っており、往時の風景を今に伝えています。
地区の特徴
壺屋地区では、「壺屋やちむんの里」として活性化を図るために、平成25年4月に焼物工房(ガス窯、電気窯)が建設できる区域(8.6ha)を定めて、地場産業として窯業を推進しています。
工房のガス窯の煙突景や、古くからの登り窯の赤瓦が見え隠れする、今昔のやちむん風景が共存するまちなみとなっています。
ワークショップ等の活動
実地研修の内容
実地研修(1)【壺屋焼ランプシェード制作講習会】
実地研修(2)【共同井戸のポンプ修繕と周辺修景美化】
実地研修(3)【『壺屋灯りの道』ディスプレイ、試行実験】
今回の実地研修を通して
壺屋焼ランプシェード制作講習会の参加者からは「楽しい作業」「会話が深まる」「手づくりの風景づくりがいい」などの声があり、熱心に取り組んでいました。
窯元と協力したオリジナルなランプ制作から入る風景づくりは、壺屋ならではの人材と生業を生かした取り組みとして、「通り全体に広げたい」との声があり、活動の継続や波及効果が期待できるものとなりました。
通りの中で暗がりが広がる部分を選んで、手づくりの壺屋焼ランプシェードを沿道の店舗前に飾り、「灯りの道」を演出しました。最初の試みでしたが、期待以上に、手づくりの壺屋焼(透かし彫り)から放たれる光によって、店舗や通りの景観を幻想的芸術的に魅せています。壺屋ならではの、焼物づくりの伝統技術(強み)を生かした個性的な風景づくりの取り組みであり、昼間の壺屋とは違ったもう一つのオシャレな壺屋の顔として、夜景の演出が有効であることを参加者全員で確信することができました。
手押しポンプを活用して井戸水の散水利用が復活し、周辺も緑化修景を施したことで景観も改善されました。観光客が手押しポンプの井戸に立ち寄る光景がみられます。